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2011年02月24日

富士山にまつわる話 神話&民話編



先週土曜日の下山中のことだ。

中継小屋を過ぎ次郎坊辺りに来たとき、やまちゃんが言う。



や:そういえば、太郎坊と次郎坊ってなんのことだか知ってる??


俺:いや。知らないです。


や:天狗の名前なんだよ。


俺:え!? そうだったんですか。


や:そう。元々は京都鞍馬山の天狗だったかな。


俺:へぇ。全然知りませんでした。



さすがは“king of 富士山”、

こんな感じで、富士山にまつわる話にも非常に詳しい。





そして、、、

そんな富士山にまつわる色々な話が、

やまちゃんの以前のブログに書かれているのを発見した。

私が知らない話や面白い話が多く載っていて、仕事中に熱中して読んでしまった。


『富士山を皆で登ろう!』


しかし、2つ前のブログであるらしく、

更新自体は2008年10月に止まっているので、

すっかりwebの大海の中に埋もれてしまっている。

なんだか少しもったいない気がした。



そこで、ご本人にお願いして、、、

上のブログ記事中のいくつかの話を抜粋してまとめさせて頂くことにした。





そんなこんなで、、、

神話&民話系、歴史&信仰系、データ系、裏話系、

と、ジャンル分けして、何回かに分けて富士山にまつわる話を書いていこうと思う。



基本的には、

上のやまちゃんの以前のブログ記事を元にして、

さらに少し自分で調べて、それをまとめる感じになることと思う。





さて。

だいぶ前置きが長くなったが、

今回は富士山にまつわる神話や民話についての話をいくつか。





■富士山(浅間神社)に祀られている木花咲耶姫


富士山の神様は女性である。

そう聞くとなんとなく納得してしまうもので、

麓で見ていても、登っていてもなんとなくそんな感じがするものだ。


そういえば、嫁とチベットを旅しているときにエベレストを見たが、

エベレストは男で、富士山は女だね、なんてことを話したのを憶えている。


富士山にまつわる話 神話&民話編



その女性の神様は木花咲耶姫命という。

日本書紀にも古事記にも出てくる有名な神様だ。


神話の記述をWikiから抜粋する。

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天孫降臨で日向国に降臨した瓊瓊杵尊と笠沙の岬で出逢い求婚される。

父の大山祇神はそれを喜んで、姉の磐長姫と共に差し出したが、

瓊瓊杵尊は醜い磐長姫を送り返して木花咲耶姫とだけ結婚した。

木花咲耶姫は一夜で身篭るが、瓊瓊杵尊は国津神の子ではないかと疑った。

疑いを晴らすため、誓約をして産屋に入り、

本当の子なら何があっても無事に産めるはずと、産屋に火を放ってその中で

ホデリ・ホスセリ・ホオリの三柱の子を産んだ。ホオリの孫が神武天皇である。

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もっとぶっちゃけて書くと、、、

・お姉ちゃんはブス。
・と-ちゃんは大山祇神。(丹沢大山に祀られている神様)
 ちなみに、上の写真は高尾山からのとーちゃんとむすめのツーショット。
・疑われて火中出産する熱い女。
・曾孫は神武天皇。

と、こんな感じだろうか。

後に書く民話にもそんなエピソードが数々出てくる。





■駿河富士と下田富士


駿河富士とは富士山のことである。

そして、下田富士というのはココにある。






その二つの山が姉妹であったという民話がある。



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駿河富士と下田富士は姉妹だった。下田富士が姉で、駿河富士は妹。

とても仲が良い姉妹だった。

姉さんの下田富士は、色々と妹の面倒をみて、

雨が降れば唐傘雲をかけてやり、風が吹けば長い雲の手を伸ばして覆ってやった。


やがて、年がたつにつれて駿河富士は、だんだん美しくなる。

長いすそをふもといっぱいにひろげ、

朝日夕日に輝く頬は紅色に染り、そのあでやかさは誰も敵わないほど。


富士山にまつわる話 神話&民話編


それにひきかえ姉の下田富士の方は、

丸くふくれたボタモチのような顔で美人ではない。

妹の駿河富士に比べて自分が美人ではないことに気がついた下田富士は、

娘心にそれがたまらない悲しみになって、だんだん妹と顔を合わせなくなる。

そして、とうとう伊豆と駿河の間に大きな屏風を立てて、

妹が覗いても見えないようにしてしまう。その屏風が天城山。


妹はお姉さんに会いたくて

爪先立ちになり必死に呼びかけたが、

下田富士は妹の声を聞きながら、ますます身体を縮こめて顔を見せない。

妹は背伸びをし、姉は隠れよう隠れようと身体を縮こめた。

そのため下田富士はますます背が低くなり、

逆に駿河富士はどんどん背が高くなり、とうとう日本一の高さの山になった。

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神話でも木花咲耶姫の姉の磐長姫は醜いと書いてありますねぇ。。。

なんだか、姉ちゃん、可哀そうですなぁ。。。

気だては良さそうなのにねぇ。。。



でも、私も弟が超イケメンだったら同じ心境でしょうね。。。

ちなみに、182cmの私より弟が10cm以上背が高いのは何も関係ないです。。。





■富士山と八ヶ岳の背比べ


この話は諏訪のほうでも聞いたことがある。

わりと富士山周辺&八ヶ岳周辺では有名な民話なのだろう。



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むかしむかし、、、

富士山の女神の浅間様と八ヶ岳の男神の権現様が、

どちらが背が高いか言い争いを始めた。

互いにゆずらないので、木曽の御岳山の阿弥陀如来様に仲裁を頼む。


阿弥陀如来様の提案で、

二つの山のてっぺんに長い樋を渡し、水を流すことにした。

水は高いほうから低いほうへ流れていくから、これで勝負がつくだろう。


その勝負の結果、水は富士山のほうに流れて行った。

昔は八ヶ岳のほうが背が高かったようだ。


しかし、、、

気が強い富士山の女神様は悔しくてしょうがない。

思わず八ヶ岳の頭を太い棒で叩いてしまった。

すると、八ヶ岳の頭は八つに割れてしまう。


富士山にまつわる話 神話&民話編


こうして八ヶ岳は今の姿になり、富士山は日本一の山になった。

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かなりのキレキャラですな。。。


けど、あの八ヶ岳の裾野で一つの山だったと考えると、、、

標高5000m以上はありそうな感じですね。


うぅ~ん。

ちょっと見てみたかったですね。





■コノシロ池


コノシロと聞くとあまり馴染みがないが、この魚の小さい時の名をコハダという。

この名前は寿司ネタで馴染みがある。

いわゆる出世魚で、

シンコ⇒コハダ⇒ナカズミ⇒コノシロ、と名前を変えていく。


そして、富士山頂、、、

浅間神社から少し剣ヶ峰のほうに行くとコノシロ池という水溜りがある。


富士山にまつわる話 神話&民話編


この水溜りにコノシロが棲んでいるという伝説がある。



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木花咲耶姫が醜い風神に求婚される。

困惑したものの一計を案じて山頂のコノシロを取ってこさせ、

それを焼きながら姫が死んで葬儀をしている所だと偽り、風神をあきらめさせた。

コノシロは焼くと、

人間の屍臭の如き煙を発するという俗信があり、これを利用したようだ。

これによって浅間神社の師職はコノシロを食べないと古くから伝えられている。

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コレはコノシロという名前自体に言い伝えがあるので、

それが混じったものだろう。

Wikiから抜粋する。


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むかし下野国の長者に美しい一人娘がいた。

常陸国の国司がこれを見初めて結婚を申し出た。

しかし娘には恋人がいた。

そこで娘思いの親は、「娘は病死した」と国司に偽り、

代わりに魚を棺に入れ、使者の前で火葬してみせた。

その時棺に入れたのが、

焼くと人体が焦げるような匂いがするといわれたツナシという魚で、

使者たちは娘が本当に死んだと納得し国へ帰り去った。

それから後、

子供の身代わりとなったツナシはコノシロ(子の代)と呼ばれるようになった。

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まぁ、、、

木花咲耶姫といい、長者の娘さんといい、

美人は色々と大変ですなぁ。

うんうん。





■ダイダラボッチと富士山


ダイダラボッチとは日本の各地で伝承される巨人のこと。


私なんかの世代だと鬼太郎に出てきたのを思い出しますねぇ。


富士山にまつわる話 神話&民話編



山や湖沼を作ったという伝承が多いことから、

元々は国づくりの神であった可能性があるそうです。



っで、、、

やっぱり富士山もダイダラボッチが作ったという伝承があるらしく、

富士山を作るため、甲州の土をとって土盛りした。

そのため甲州は盆地になった。らしいです。





道志山塊を跨いで、ヨッコイショッ!!って感じでしょうか。



他にもダイダラボッチの山関係の伝承があるので、

Wikiから抜粋してきますね。


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上州の榛名富士を土盛りして作った。掘った後は榛名湖となった。

榛名富士が富士山より低いのは、もう少し土を運ぼうとしたが夜が明け、

途中でやめたためである。

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浅間山が、自分より背の高い妹の富士山に嫉妬し、土を自分にわけろといった。

富士山は了解し、だいだらぼっちが自分の前掛けで土を運んだ。

しかし浅間山は土の量が足りないと怒り、彼を叩いた。

その際にこぼれた土が前掛山となった。怒りだした浅間山はついに噴火してしまった。

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西の富士、東の筑波と呼ばれる関東の名山の重さを量ろうとし

天秤棒に2つの山を結わえつけ持ち上げると、

筑波山のほうは持ち上がったが富士山は持ち上がらない。

そのうちに結わえていたつるが切れ、筑波山が地上に落ちてしまった。

その衝撃でもともと1つの峰だった筑波山は、2峰になってしまったという。

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なんか、、、

土を運ぶのを途中でやめたり、叩かれたり、持ち上げるを失敗したり、

わりと憎めない系のダメンズでございますな。





■富士山のかぐや姫物語


一般のかぐや姫は、

物語の最後に月に帰っていくが、

富士山の麓、富士市の物語はそのストーリーと少し違っていて、

月に帰ったのではなく富士山の仙女として富士山に帰ったと伝えられている。


富士山にまつわる話 神話&民話編


そして、そのかぐや姫が木花咲耶姫になったと言われているそうだ。



調べていると、、、

かぐや姫に求婚するのが帝だったり、国司だったり、

求婚した人と富士山の頂上で幸せに暮らしたり、暮らさなかったり、

はたまた、コノシロを焼いて追っ払ったりと、

色んなことが混じったり、ちょっと違ったりするが、

富士市のHPにかぐや姫伝説の紙芝居があるので見て頂くとよく分かる。


【かぐや姫伝説紙芝居】


後半が一般的に知られているかぐや姫の話と違う。

かぐや姫と不老不死伝説と日本神話が混ざったような感じだ。


うむ。

なかなか興味深いな。










どうだっただろうか??

富士山好きな私は書いていてもなかなか面白かった。



次は時間がある時に、、、

歴史&信仰系、データ系、裏話系のどれかをまとめてみようと思う。










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この記事へのコメント
ちょっと・ちょっと・ちょっと・・・

展開 はやすぎ~~

下のにコメしようとおもってブログ開けば

こんどは 神話・民話かい

しかもちょっと長編だね

あんさん

引き出し

ひろすぎ~~


またあとで じっくり 読みますヨ!!
Posted by はや at 2011年02月24日 15:17
はやさん。ちわっス!!

>展開 はやすぎ~~
あはは。。。
暇さえあればなんか書いてますからね。。。
読んで欲しいというよりは書くのが好きなんでしょうね。。。

ってことで、、、
暇な時にテキトーに読んでくださいませ。

>あんさん 引き出し ひろすぎ~~
おっさんですけど、
なかなか興味津々が抜けないんですわ。。。
Posted by 工場長@職場 at 2011年02月24日 17:14
うぅ~ん、これだけのネタをたった1回で・・・

確かにいっぺんに読むの大変っす!

3回ぐらいに分けて連載にしてくれると良かったのに・・・

そうそう、木花咲耶姫ねぇ・・・「龍勢」にこの名前をつけてる支部があるんですよ。

何だか威勢良く上がりそうな名前ぢゃありませんか!

ちなみに賢パパの会社のやつは「白百合号」です。

こっちはちょっと上品だけど弱々しい感じですな。
Posted by 賢パパ賢パパ at 2011年02月24日 18:12
賢パパ。ちわっス!!

>確かにいっぺんに読むの大変っす!
あいや。。。
賢パパまで。。。
んま、ゆっくり読んでちょんまげ。。。

>木花咲耶姫ねぇ・・・「龍勢」にこの名前をつけてる支部があるんですよ。
おお。
そうなんですか。
そりゃイイ感じですな。
今度、行った時はソコを応援しようかしら。

>ちなみに賢パパの会社のやつは「白百合号」です。
び、微妙。。。
Posted by 工場長@職場 at 2011年02月25日 08:37
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