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2011年02月28日

富士山にまつわる話 へぇ話&裏話編



前回の神話&民話編に続いて裏話っぽい話をまとめる。



もう一度、記しておくが、

やまちゃんの以前のブログ、、、


『富士山を皆で登ろう!』


を、元に少し自分で調べて、それをまとめた感じの記事である。





■幻の富士山トンネルケーブル計画


富士山頂までケーブルカーがあったらイイのに。。。

なんて思った人はいないだろうか??


富士山にまつわる話 へぇ話&裏話編


恐らく何人もいるんじゃないか。



実は過去に二回、そんな計画があったらしいのだ。



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最初は1935年、東京の山崎亀吉がトンネルケーブルカー敷設願を国に提出。

吉田口登山道から五合目まで直径16mのトンネルを掘り、

ケーブルカーを通す計画で、工事費は500万円。

しかし、翌年、内務省は申請を却下した。

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ちなみに、山崎亀吉さんというのは、

シチズン時計の前身、尚工舎時計研究所の創始者である。



スゴイですね。。。

戦前の日本ってストイックなイメージがあったけど、

意外に「楽して登っちゃえ。」なんて考える人もいたんですね。。。



次は1963年9月、富士急行によって国に建設申請がされた。

四季を通じて富士山頂からの景観を楽しみたい、との夢を実現する為、だそうだ。

当時のキャッチコピーは「ハイヒールで日帰り登山」だったらしい。。。

最近、高尾山で問題になりましたけどね。。。



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構想は、地質的に最も安定した富士山南西斜面(静岡県側)の五合目から山頂まで、

溶岩流の下をくり抜くもので、富士山有料道路から南に分岐する道路を新設し、

その沿道に始発駅を設け、途中八合目にも駅舎を設ける。

路線は最深部で地中35.4m、浅いところで地下6.6mを進むケーブルは、

山頂まで12~13分で行く。

八合目で五合目から登ってくる山麓線を降り、頂上に向かう山上線に乗り継ぐ。

定員は山麓線170人、山上線120人、交走式で各2両編成。

推計年間延べ乗客数は山麓線60万人、山上線42万人とした。

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コレが出来ていたらアレですね。

富士山の頂上にもビアマウントがあったかも知れないですね。

まぁ、多くの人は高山病で飲めないと思いますけど。。。





■砂走りの砂


須走口の下山道に砂走り、御殿場口の下山道に大砂走りがある。


富士山にまつわる話 へぇ話&裏話編



一歩下るごとに、、、

ズリズリと砂と一緒に足が、数10cm~数m埋もれながら下がっていく。

一歩で通常の二歩,三歩分下れてラクチンで早いのだ。



その砂走りの砂、、、

私もいつも疑問に思っていたのだが、、、

あんだけ登山者がいて歩いて下に落としていくのに、

どぉして無くならないのだろう??



上からドンドン山が崩れて砂が下りてくる??

ブルドーザーで上げている??



そんなことを想像するが、、、

実際は10~11月の下から吹き上げてくる南風が、砂を押し上げているそうだ。



気象庁の統計を見てみると、、、


【過去の気象データ:富士山の風向・風速(m/s)】


最多風向(1990~2000年の統計)が西南西なのは、4月から11月。



そして、、、

2000年を例にとって詳しく見てみると、、、

9月までは色々な風向が混在しているが、

10月と11月は南風の比率が非常に高い。


【2000年9月の統計】

【2000年10月の統計】

【2000年11月の統計】



なるほどなぁ。



夏になり雪が融けて一般の登山シーズンがやってくる。

シーズンが終わり富士山がまた雪に覆われるまでの間に、

南風が多く吹き、砂を押し上げているんだな。


不思議なものだ。





■赤富士と紅富士


コレは有名な話なのだが、、、

いつまで経っても私が憶えられないので書いておく。



赤富士は、、、

雪のない季節の富士山を朝夕の光が赤く染めてる状態。


富士山にまつわる話 へぇ話&裏話編



紅富士は、、、

山頂付近に雪が積もる富士山を朝夕の光が赤く染めてる状態。


富士山にまつわる話 へぇ話&裏話編



赤富士も紅富士も、、、

気象条件に恵まれないと見られないそうだ。



日の出近辺の時間に、

富士山に取り付いているとだいたい見られるのだけど、

下や他の山からだとレアなことだったんだな。





■富士山周辺の面白地名


富士山周辺には富士山に関する地名が数多く残っている。


中でも面白いのが、、、

富士山の噴火への人々の反応から付いたといわれている村名だ。

恐らく、1707年(宝永4年)の宝永大噴火の時だろう。


今は合併されてしまった村もあるので、

村として名前が残っていない所もあるが、

場所は調べられたので地図も一緒に載せる。



●噴火を見た村民が大目をあけて驚いたことから 『大目村』



みんな揃って唖然としちゃったんですかね。。。



●にぎやかに騒いたので 『賑岡村』



お祭り好きが多そうですな。。。



●大きい嵐だとおびえたから 『大嵐村』



何となくマトモな反応な気がします。



●沼の沢鳴りかと慌てたから 『鳴沢村』



沼の沢鳴りってのがよく分からんです。



●「どうしべぇ~」と、途方にくれたから 『道志村』



おほ。。。一番面白いっす。。。



●噴火を見るのは明日にしようと思ったから 『明見村』



ノンビリ屋さんが多いんですねぇ。。。





■以前、富士山頂では地熱ゆで卵が売られていた


富士山頂の成就ヶ岳と伊豆ヶ岳の間に荒巻という場所がある。




30~40年前までは、ココに地熱と噴気孔があったそうだ。

そして、明治&大正時代にはココの地熱でゆでた卵が売られていたらしい。



その噴気活動については、Wikiにも記載があったので抜粋する。

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宝永大噴火後、富士山では大規模な火山活動は無かったが、

江戸時代晩期から、昭和中期にかけて、

山頂火口南東縁の荒巻と呼ばれる場所を中心に噴気活動が存在した。

この活動は1854年の安政東海地震をきっかけに始まったと言われており、

明治、大正、昭和中期に掛けての期間、荒巻を中心とした一帯で、

明白な噴気活動が存在した事が、測候所の記録や登山客の証言として残されている。

この噴気活動は明治中期から大正にかけて、

荒巻を中心に場所を変えつつ活発に活動していたとされる。

活動は昭和に入って低下し始めたが、

1957年の気象庁の調査においても50℃の温度を記録していた。

その後1960年代には活動は終息し、現在山頂付近には噴気活動は認められていない。

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今の富士山は、元火山って感じだが、

こういった話を聞くと、活火山なんだなぁと改めて感じるものだ。





■富士山の姨捨山


姨捨山という民話がある。


棄老伝説に材をとった民話で、

色々な話のバージョンがあるが、

主には、年老いた親を口減らしにために山に捨てに行く話で、

捨てに行く過程で色々とあり、結局はそんな非情なことは出来ない、

と、いったような感じで終る話が多い。


しかし、、、

実際に姥捨てという行為があったのかはハッキリ分かっていないらしい。



そして、富士山にも同じような話がある。

昔、付近の貧しい農村から老人が運ばれ捨てられたバンバア穴(姥穴)という場所だ。

富士西麓の人穴の近くの姥穴と、

富士宮登山道の篠巻を過ぎた樹林の中にある婆々穴(または姥捨穴)。

姥穴は朝霧高原の草原にあり、、、

穴から弥生式の土器などが発見されている古い穴で、、、

土器と一緒に人骨も発見されこのような呼び名が付いたようだ。



web検索をしていたら、、、

バンバア穴(姥穴)の探索レポを発見した。


バンバア穴(姥穴)捜索 FILE:1


興味があったら読んでみるとイイだろう。






今回も結構なボリュームになってしまった。



しかし、面白い話がたくさんあって、

小分けにしているとキリがないのでご勘弁を。



次は、、、

歴史&信仰系 or データ系のどちらかをまとめてみる。









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この記事へのコメント
コンチハ 工場長さま

当方 雪まじりの雨
肌寒いいちにちでした。。。

インフル騒動一段落のご様子
まずは ヨカッタ、ヨカッタです

ええっと ねっ
大月の猿橋町に「藤崎」という地名があります。
なんでも 富士山の溶岩が 桂川沿いにながれ
その先端 先っぽだから「ふじさき」と
言うそうです。。。

本当か 嘘か よくわかりませんが
地元では そう言われていますよ。。。
Posted by yamabuki at 2011年02月28日 17:29
又、大作ぢゃまいか!

砂走りの砂の件なんて疑問を持った事もありませんでしたが・・・言われてみれば・・・へぇ~ですなぁ。

ビアマウント富士・・・あれば良かったのにねぇ~!
Posted by 賢パパ賢パパ at 2011年03月01日 04:18
yamabukiさん。ちわっス!!

>肌寒いいちにちでした。。。
昨日はコッチもそうでした。
日曜は初夏みたいだったのに、よく分からない天気ですねぇ。

>インフル騒動一段落のご様子
それが。。。
三男はまだ完治してないんですよ。。。
一昨日の夜は40℃出しちゃって。。。
今朝も微熱がありました。。。

>その先端 先っぽだから「ふじさき」と
おお。
富士の先っちょで「ふじさき」ですか。
面白いですなぁ。
Posted by 工場長@職場 at 2011年03月01日 08:41
賢パパ。ちわっス!!

>砂走りの砂の件なんて疑問を持った事もありませんでしたが
賢パパは富士宮口がメインだからね。
何度か砂走りを下ると考えると思いますよ~。

>ビアマウント富士・・・あれば良かったのにねぇ~!
ねぇ。
登りは歩いて登って汗かいて、
上でビアマウントで飲んだくれて、
帰りはケーブルカーで下山とか、イイですよね。
Posted by 工場長@職場 at 2011年03月01日 08:41
こんにちは!
“山っぽい話”・・・このジャンル大好きです。
今回は特に砂走りの砂・・・須走口の砂走りは以前使った経験がありますが、ちゃんとデータに裏づけされているんですね。
一緒に歩く山仲間にも教えてあげちゃうことにします。

工場長さんは、花粉症大丈夫ですか?
この季節だけは山に登るのをためらってしまいます。
Posted by itochan at 2011年03月01日 09:12
itochanさん。ちわっス!!

>“山っぽい話”・・・このジャンル大好きです。
おお。
ありがとうございます。
ヤル気が出ますデス。m(_ _)m

>今回は特に砂走りの砂・・・ちゃんとデータに裏づけされているんですね。
一応、気象庁のHPで調べてみました。
なかなかモロなデータが出てきてよかったです。

>工場長さんは、花粉症大丈夫ですか?
うちの家族が全員大丈夫です。

なんですけど、、、
私は慢性鼻炎なので、
1年中、軽い花粉症状態です。。。

以前に花粉症の義母から同情されました。。。はは。。。
Posted by 工場長@職場 at 2011年03月01日 16:10
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